今日は久々にお勉強タイムです^^
新薬が市場で販売されるためには、
その薬が人体に対して有効であり、
有害ではないことを証明する必要があります。
その為に行われるのが前(或いは非)臨床試験、
即ち動物を対象とした試験と、
実際に人間に投与して行う臨床試験、
即ち治験です。
ここではこの治験とはどういうものなのかを調べてみようと思います。
薬事法第一章第二条第十六項には、
『この法律で「治験」とは、第十四条第三項(同条第九項及び第十九条の二第五項において準用する場合を含む。)の規定により提出すべき資料のうち臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施をいう。 』
と定義されていますが、
実際には試験そのものを治験と呼び習わすことがほとんどです。
では、治験はどのような流れで行われるのでしょうか。
ここで、フェーズ または 第○相 という言葉を耳にされたことがあるかたも多いと思います。
この言葉が治験の段階を指す言葉で、
治験は第Ⅰ相(フェーズⅠ)から第Ⅳ相(フェーズⅣ)までの4段階で行われるのだそうです。
Wikiの解説(リンク出来なかったので、Wikiの「治験」を見て下さい)をベースに、
それぞれの相を説明すると次のようになります。
第Ⅰ相(フェーズⅠ)
初めて試験薬を人間に適用する試験で、
健常な成人を対象とします。
抗がん剤などの強い副作用が予想される場合は、
健常な人での試験をしない場合もあるそうです。
主に薬の安全性を確認するもので、
試験薬を少量から少しずつ増やし、
吸収・代謝・排泄などの様子(薬物動態)や、
副作用・有害事象などの安全性を検討するのが主な目的になります。
第Ⅱ相(フェーズⅡ)
この段階では、比較的軽度な患者さんが対象になります。
治験例はあまり多くなくていいようです。
どのくらいの用量がいいか、
どのような用法がいいかを探索し、
検証するのが主な目的で、
探索を主とした前期第Ⅱ相と検証を主とした後期第Ⅱ相に分割したり、
第Ⅰ相や第Ⅲ相と連続させた第Ⅰ/Ⅱ相・第Ⅱ/Ⅲ相としたりするやり方もあります。
投与量の増量やブラインドテストなど、
目的によって試験方法は異なってくるようです。
毒性の強い抗がん剤などは、
この段階で承認申請を行うこともあるのだとか。
第Ⅲ相(フェーズⅢ)
第Ⅱ相までに検討された有効性を証明するための段階で、
製造販売(上市)後に実際に使う患者さんを対象に行われます。
今までで一番大きな規模になるため、
たくさんの施設で同時に行われることが多いようです。
国を越えて世界規模になることも少なくありません。
抗がん剤の場合は上市後に行われることが多いそう。
と、第Ⅲ相を終えたこの時点で、
ようやく製造販売承認申請が行われることになります。
そして承認・販売後、最後の段階が、
第Ⅳ相(フェーズⅣ)
製造販売後臨床試験とも呼ばれます。
実際に現場で使われることで、
これまでの治験では出てこなかった有害事象や副作用を見つけることです。
では、現在CML治療薬として治験中の薬には、
どのようなものがあるでしょうか。
がんナビによれば、2009年3月現在で次の薬があるようです。
AMN107 (ニロチニブ/タシグナ) |
フェーズⅢ |
初発のCML対象 |
BMS-354825 (ダサチニブ/スプリセル) |
フェーズⅢ |
新規診断性CML |
SKI-606 (ボスチニブ) |
フェーズⅡ/Ⅲ |
CML |
| MK-0457 |
フェーズⅡ |
CML (国際共同治験中) |
みすみが先月の診察で主治医に打診された治験が、
このボスチニブの治験だろうと思われます。
また、イマチニブ(グリベック)やニロチニブでも、
一部継続中のフェーズⅢ試験があるようです。
以上、治験についてのお勉強でした。
*ブラインドテスト
これは正式には「(単)盲検試験」と言います。
試験薬の効果を検証するために、
実際には効果のない薬=偽薬(プラセボ)と、
同じ有効性があり市販されている薬、
それに試験薬の3種類を比較するものです。
実は、自分が飲んでいる薬を知っていると、
薬の効果が変化する(プラセボ効果)ことがあるのだそうで、
それを防ぐために被験者にはどれを飲んでいるのかが分からないようにします。
だから”盲”検と呼ばれているのですね。
また、治験を行っている医師の態度で、
被験者が自分の薬に気づいてしまうことを防ぐために、
第三者機関が間に入り、
医師すらどの薬がどの被験者に渡っているか分からないように行う治験もあり、
これを「二重盲検(ダブルブラインドテスト)」と言います。
最近、海外では”ブラインド”という言葉を敬遠する向きがあるため、
「二重マスク法」と呼ぶこともあるそうですので、
ご参考までに。
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